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症状別アドバイス集

その他の部屋

「不調な時のあるがまま」 '26.01 

Hさんは、さかのぼること数年前、うつ病と診断され休職をされていました。そこから先、森田療法の考え方や他の方の体験談などを支えに進んでこられたようです。その過程では、不安で何も手につかないという経験や、将来を不安に思うこともあったとのこと。しかし徐々に外出が出来るようになり、諦めていた電車に乗れるようになったという変化も書かれていました。しかし再び体調の変化に神経質になり、今までやってきたことが水の泡のように感じることもあったようです。体調の波に一喜一憂しながらも、しかし確実に進んでこられた様子が書かれていました。本当に苦しい日々だったのではないかと想像しますが、頑張ってこられたのですね。

直近のご様子では、お仕事にも戻られているようですが、再び不調の波が来ていて、このまま昔のように寝たきりになるのではないか、迷惑をかけるのではないかと不安になっているようです。そしてHさんは、不安が強くなり、ひよってしまう自分が許せないと感じていると書かれています。

うつ病になった当時、Hさんは、二児の父として、仕事をしつつ子育てや家事全般も担当していたとのことでした。このような状況から想像すると、Hさんは何事も頑張るタイプなのではないでしょうか。そしてHさんには、弱い自分はあってはならない、人に迷惑をかけてはならないという「かくあるべし」の姿勢があるのではないでしょうか。

もちろん、回復の光が見えてきた時に再び不調が来ると、また同じような状態になるのではと不安にもなりますし、悪い想像をしてしまうのも自然なことかもしれないですよね。しかしここで、弱気になってはいけないと考え始めると、不調に対して過剰に敏感になってしまい、ますます不安になります。そして不安になる自分をそうあってはいけないとかくあるべしの構えで関わると、ここに堂々巡りの悪循環…。

このような時は、不調というのは波を繰り返しながら徐々に底上げしていくものだと考えてみるもの大事な視点になるでしょう。そしてそれはご自身が不調になり回復された経験からもご存じのことではないでしょうか。ご自身でもこう書いています。“電池が切れかけているときはゆっくり休む”。本当にその通りですよね。それが自然です。まずはそっと充電。かくあるべしの姿勢ではなく、不安な気持ちはそのままに、今の自分に必要な過ごし方を探ること、これが今大切なあるがままなのだろうと思います。もちろん主治医の先生ともよくよく相談をしていただきたいと思います。一人で頑張らないことも忘れないでほしいと願いつつ。応援しています。
(渡辺志保)

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