神経症を治す〜神経症(不安障害)の治療方法

薬物療法への接し方(症例と解説)

森田療法の実践

Aさんは「この機会に一度、不安のままに漂い、不安がどういうものか観察してやろうと思います。そのためには、できるだけ不安発作がおこってくれたほうがいいというくらいの気持ちです。いままで妻には私のことで苦労をかけましたし・・・」とその決意を私に伝えてくれました。わたくしはAさんの勇気に感動し、「その勇気があなたを治すのです」と伝えました。

さてAさんの不安は奥さんが不在のときにどうなったでしょうか。Aさんが不安発作にかかっていらいほとんど奥さんはAさんにかかりっきりでした。

Aさんの一人暮らしが始まりました。そこでAさんは実に興味深い体験をすることになります。「不安をみてやろう、観察してやろう」と待ち受けるAさんの身に、あれだけおこっていた不安発作がただの一度もおこらなかったのです。

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