神経症を治す〜神経症(不安障害)の治療方法

薬物療法への接し方(症例と解説)

森田療法の実践

不安の受容を目指して・
不安の逆説を体験すること。

最初はもちろん、Aさんは不安になるとそれを紛らわし、そして奥さんに依存した行動をとってしまいます。そのことがAさんの自己評価を下げます。

不安発作と予期不安は相変わらず続きましたが、次第に不安発作に直面し、そこで自分がどのような感情的体験をするのかを試みるようになりました。

ある日の面接でAさんから思わぬ提案がありました。「自分で恐怖に直面してみたい」というのです。この閉塞状況を冒険することによって打ち破ってみたいというのです。今までAさんは家に一人でいることが出来ませんでした。そのため奥さんの母親が以前から病気がちで、奥さんは見舞いに行きたい希望がありましたが、それもままならないことでした。そのような事情をAさんは知っていましたが、自分の不安のために快く送り出すことが出来ませんでした。それがまたAさんの自分は駄目だという自信喪失に輪をかけていたのです。

ある日、Aさんはある決心のもとに、奥さんを実家に2日ほど子供と一緒に母親の見舞いに行かせることにしたのです。

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