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解説
Aさんの症例の原因とは?
このようにその人の生き方の行き詰まりとパニック障害の発症はしばしば結びつきます。このような例では慢性化しやすいし、当然のことながら精神療法的配慮がその経過と治り方に決定的な意味を持ちます。

Aさんは急性期のパニック障害のときに、総合病院の神経科やクリニックを訪れています。そして不安神経症あるいはパニック障害といわれ、比較的定型的な治療を受けていました。パニックを標的とした薬物療法とパニックに対する心理教育が主たるものです。心理教育としてパニック障害の特徴や経過などの説明をAさんは受けています。その場ではある程度納得がいきましたが、パニックそのものもそれに対する予期不安と回避行動もよくならないどころか、次第に悪化していきました。その当時の担当の主治医は、Aさんが不安や回避行動を訴えるたびに、薬物の種類を変えたり、増量してくれますが一向によくなりません。Aさんはこのままでは、薬漬けの人生になってしまうのではないかと恐れ、薬を服用することに対しても不安と不信を抱くようになりました。

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