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総評コメント
心の体験フォーラム・症状別アドバイス集

総評

自助努力は最良の治療'99.3

 こころの体験フォ−ラムに参加して、だいぶ時間がたちました。今までを振り返って感想を述べてみたいと思います。インタ−ネットでの相談、アドバイスは私にとって初めての経験ですが、私の日記でのコメントの経験が役に立っています。私は、毎日行っている日記のコメントとほぼ重なる形で、ここに寄せられた皆さんの悩み、意見について私なりの感じたこと、考えたことを書くようにしています。しかし私が行っている外来での日記を使った森田療法とは異なり、ここでは多くの参加者の方がまず寄せられた悩み、迷い、相談に適切に反応します。それについてまた相談者が答えを寄せます。つまりインタ−ネット上にグル−プができて、その相互の意見交換や情報のやり取り、お互いの共感などが観察されます。このことが参加する皆さんを勇気づけ、安心し、また自分を理解する手がかりを提供しているようです。私も大いに楽しんでこのフォ−ラムに参加しています。それからこのフォ−ラムでは、何でもいえるが、お互いに非難をしない、という暗黙のル−ルがあるようです。それがまた安心感を提供するのでしょう。「自助が最良の治療である」という思いは、最近ますます私の中で強くなってきました。その一つがこのような体験フォ−ラムであり、これがどのように育っていくのか、大いに楽しみです。私も感度よく、皆さんに反応して少しでも役に立てればと考えています。新しい皆さんの参加をこころからお待ちしています。
精神療法のスタンダ−ド'99.6

私は2つの興味ある学会に出席してきました。一つはご存知の方も多いと思いますが、4月の21日−23日まで東京の虎ノ門パストラルで行われた第4回国際日本森田療法学会です。他は、5月29日から31日まで東京ビッグサイトで行われた第95回日本精神神経学会です。国際日本森田療法学会は実行委員の一人として、日本精神神経学会は、『日本と世界の精神医学』というシンポシウムの演者として出席しました。そこでは日本と世界の精神療法と題して講演し、森田療法からみた世界の精神療法と森田療法の21世紀における可能性について述べてきました。
 この2つの学会に出席し、考えたことは次のようなものです。われわれの悩みは自己のあり方をめぐる問題に帰着します。この問題は東洋が原始仏教以来常に問題としてきたテ−マです。その問題解決法として森田療法があります。従って森田療法はある地域や時代を超えた東洋的自己心理学に立脚する精神療法です。
 いま東アジアで行われている精神療法の多くの枠組みは森田療法と類似しています。そして到達する心境も似てくるようです。たとえばあるがままという心境に、台湾の認知行動療法を受けた神経症患者は治癒したときに到達していました。つまり森田療法はアジアの精神療法のあるスタンダ−ドを提供すると考えられます。
フォーラムでの交流から'99.10

 10月21日21日−23日までの第17回日本森田療法学会は、成功裏に終わりました。特別講演や会長講演のときには、会場は人で埋め尽くされ、熱気でむんむんしていました。やや会場は狭かったことは事実ですが!。
 またワ−クショップは、とても好評でした。21世紀に向けて森田療法の果たす役割がますます重要になるでしょう。会長を務めた私は森田療法の今後の発展に十分な手応えを感じることが出来ました。
 さて心の体験フォ−ラムへの参加も次第に多くなってきました。特に参加者相互の交流が活発です。ここではお互いの体験を話し合い、そこから自分の理解を深めていくというプロセスが見て取れます。そしてお互いの経験を尊重し、自分の経験を率直に述べ、とてもよい交流の輪が出来ています。自分の経験を絶対視せずに、他人を非難もせずに人との共感が生まれているようです。このことが自分を成長させ、その人自身を癒すのです。
2000年を迎えて'00.1

 あけましておめでとうございます。2000年が始まりました。今年もよろしくお願いいたします。情報化の時代を迎え、新しいメンタルヘルスの活動が模索されています。このような時代にこの体験フォーラムの果たす役割が大きいと考えています。
 自分を理解すること、自分を表現すること、人と意見を交換すること、人に助言することは確実に自分の心の態度を進歩させます。皆さんの体験を共有し、それを深める場所として積極的に利用してください。
ものを書くことの大切さ'00.12

 あけましておめでとうございます。2000年は皆さんにとってどんな年だったでしょうか。わたくしにとって、例によってあっという間に過ぎてしまった一年でした。去年は今までのわたくしの森田療法の臨床経験を一冊の本にまとめることが出来ました。「我執の病理−森田療法による生きることの探求」(白揚社)です。2001年1月25日に発行される予定です。この本を書いていて、わたくしは「ものを書くこと」の大切さを再認識しました。またこのフォ−ラムでの皆さんの書き込みとそのやり取り、つまり「書くこと」と「対話すること」の重要さを改めて知ることが出来ました。
 森田療法は「内省すること」、「書くこと」を重視する精神療法です。日記療法、書簡療法などを治療の重要な手段として使います。そして人は書くこととそれを通した対話から自分を内省し、自分を知り、自分を成長させることが出来るます。
 インタ−ネットの時代ではメ−ルを通したやり取りも出来ますし、このような体験フォ−ラムも重要な意味を持ってきます。今年一年は、ここに参加されている皆さんの書き込みと対話をわたくしなりにじっくりと読ませてもらいながら、自分の意見を述べてみたいと思います。皆さんよろしくお願いいたします。
お知らせ'01.11

 Aさんがわたくしの講話を「我(自己中心)の修正1−4」にまとめてくれました。わかりやすくまとめられているのでぜひ参照してください。
 森田療法は単に不安の対処法や生き方を学ぶものではありません。固有で自然な生き方を求めながら、生きることそのもののプロセスを自分なりにつかんでいくことが大切なのだと思います。
年始ご挨拶'01.12

 明けましておめでとうございます。昨年度はフォーラムの皆さんの書き込みと付き合ってきて、私自身がとても勉強になりました。自らを語ること、そしてその聞き手がいること、お互いに反応すること、その反応についてまた話し合うこと、などの連鎖などから私たちは自分の悩みを深く理解し、その対処を知り、つまり自己を知り、 そして自分を成長させていくのだと実感いたしました。このフォーラムで自分のつらい点を聞き手にわかりやすく説明すること自体が、その悩みをだいぶ自分で抱え、その解決に向かって第一歩を踏み出しているとも考えられます。
 今までの森田療法ではこの点についてあまり重視されませんでした。しかしこのような語ることを通した問題解決方法はこれからさらに重要性を増すでしょう。そしてまた今まで以上に深く森田療法の意味が見えてくると思います。
 結局森田療法で最も重要なことは事実を事実として認める心だと思います。不安、 恐怖、そして過大な欲望にとらわれるとそれが見えなくなります。現代では、さまざまな手段を使って、この体験的認識(これを洞察と呼びます)を得るような援助を行います。このフォーラムや自助グループもその重要な手段の一つです。
皆さんへの挨拶'05.01

 あけましておめでとうございます。去年もあっという間に時が過ぎてしまいました。このフォーラムの皆さんにとってはどんな年だったのでしょうか。私は今回でこの体験フォーラムの助言者(コメンテーター)を慈恵医大第3病院中村敬先生たちと代わります。長い間ありがとうございました。
 このインターネットを用いた体験フォーラムは参加される方にとっても、そして私にとっても森田療法を学ぶ最適な場所の一つでした。そしてこのサイトの管理者兼助言者であるmandyさんは活躍ぶりも見事でした。このような世界に、大げさでなく世界中に開かれた森田療法の相互学習の場所はさらにその重要性を増すであろうと思います。
 助言を受ける方は、このような悩みが自分だけではないことを知り、また先輩たちの経験を通して自分の悩みの解決の方向がみえてきます。また助言する先輩たちは、助言するという行為から自分をさらに深く知り、その自覚を深めることが出来るように思います。そしていつの間にか、助言を受ける側からする側に代わっていくようです。そのような変化をみて(読んで)、私はその人の成長を知ることが出来て、何度となく嬉しい思いをしました。これが自助的精神で運営されているこのサイトの特徴でしょう。
 今後ますますの発展を心から祈念します。またこのサイトの提供者で、これに参加するチャンスを与えてくれたメンタルヘルス岡本記念財団岡本常男理事長に心からの感謝の意を捧げます。

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