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症状別アドバイス集

その他の部屋

「自分が完璧主義ってどんな風にわかる?」 '24.02 

Kさんは昨年会議で厳しい発言を受ける機会が多発し、動悸・不安感が続き、現在一ヶ月の休職中とのことです。医師から森田療法を勧められ、80%で生きていく練習をしてくださいとアドバイスを受けたものの、完璧主義の自覚もなく、80%の練習をどうしたらよいかわからないと書かれています。

Kさんの100%と、症状の改善のなさには関係がありそうだというのが主治医の診立てなのですね。

厳しい発言への対応が求められることが続くというのはかなり大変な状況ですね。症状の改善と再発の防止のためには、薬物療法に加えて、症状のきっかけや、症状の継続要因について検討し、自分について理解を深めていくことが必要です。無理をしている自覚があまりない場合、一人ではなかなか振り返りにくいので、できたら専門家を相手に振り返り、検討することができると一番良いと思います。通われている医療機関のカウンセリングや、またどこに相談して良いかわからない場合には、メンタルヘルス岡本記念財団が行っている無料オンライン相談を利用してみられるのもよいかもしれません。厳しい発言はどんなことで起きていたのか、それに対してどんな思いや考えが湧いていたのか、その間どのように対応・行動していたのか、具体的にどのような苦労があったのか、そういったことを具体的に振り返り捉えていく中で、どんなところに無理が行っていたか、どこを緩め削っていくことが必要か、が具体化されてくるはずです。Kさんは100%のどんなところが好きなのか、どんな行動・対応が100%なのか、そして100%が自分の達したい目標に達する助けになっているかといった点も大事な問いです。

今、里帰り出産中の娘さんとお孫さんの面倒も見られているのでしょうか。体調不良の背景には、いろいろな役割をやりくりする中での身体・心理的な負担の影響もあるかもしれませんね。動悸や不安感が続くのは自分の精神力の弱さや能力不足ではなく、身体がSOSを教えてくれているのかもしれません。自分の仕事の仕方や人への気の配り方、自分自身のケアの仕方など今の自分の生活のスタイルを具体的に振り返り、より無理のない生活のスタイルへの転換(または微調整)の機会となることを願っています。
(矢野勝治)

「既読無視をどう考える?」 '24.01 

Aさんは昨年パニック障害が再発し、予期不安に苦しみ、電車や外食ができないことに困られているとのことでした。書き込みから拝見するAさんの強みの一つは、周りからのアドバイスに対してオープンで、自分がこれと思われたアイデアをすぐに試してやってみる力ですね。

そしてこの体験フォーラムで得た「目先のことに集中する」を試していかれた結果、電車にも乗ることができたとのことです。積み重ねが生んだ大きな一歩ですね。

今は既読無視があると、いつ返事が来るか気になって、返事が来るまで何もできなくなってしまうとのことです。返信を期待して出したメールに、返事がないと、気になるのは当然ですね。でもこれも予期不安との付き合い方と同じです。気にしながら「目先のことに集中する」。そして、もう一つ大切なのは、人とのやり取りが思うようにいかない理由をすべてを自分に紐づけて考えないことです。ご知人は調子を崩しているのかもしれないし、何か忙しいのかもしれない。あなたのことは考えているかもしれないけれど、すぐに返信できない状態にあるのかもしれないのです。そして他意はないけれども、忙しくしているうちにうっかり返信をし忘れるということもあるかもしれません。そういった理解をした上で、話したいことがあったり、どうしても気になるようなら、しばらくしてからまたこちらからメールを出して相手の様子を聞いてみる。そんな形で対応してみるのはいかがでしょうか。
(矢野勝治)

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